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さようならNIFTY-Serve

フォーラムの実質廃止に続いて、とうとうニフティがワープロ・パソコン通信を終了することになった。

報道に拠れば「現在の利用者は約2万人(だからやめる)」とのことだが、いったいどういう数え方をしているのか。R2/R7(アクセスポイント)への接続数をいっているのではあるまいな。

明示はされていないが影響を受けるであろう旧NIFTY SERVE会員はまだ相当いるのではないか。1999年のInfowebとの統合時にいた273万人の会員のうち、半分がやめ(w、残りの半分が会員種別変更に応じ、さらに残り半分は休眠状態と仮定しても30万人からの旧NIFTY SERVE会員がいる。減ったとはいえビジネスアカウント会員(なぜか1999年11月以降入会でも種別は旧NIFTY SERVE会員)だっている。中にはダイヤルアップIP接続のアクセスポイントやADSL、光ファイバでつなぎながらニフティマネジャーを使っている人もいるだろう。人間は保守的なものなのだ。フォーラムもパティオも(もちろんホームパーティーも)CBシミュレーターも掲示板(BBS)も知らないけれど、パソコン通信でメールをやりとりしながらインターネットを使っているつもりの人もいる。「利用者数が減少している」というけれど、たとえばパソコン通信ソフトのダウンロード数を調べた上での判断なのだろうか(バージョンアップをしない人というのも実に多い)。

むろん、以前から言われていたホストマシンの老朽化と部品供給の停止を考えればパソコン通信サービスの継続を求めるのは無理がある。3分40円払いながら300-1200bpsで接続していたことを考えれば現在のパフォーマンスは夢のようだ(もっともバイオフォーラムの初代マネージャである正木茂夫さんは、1989年に開かれた生化学若い研究者の会第29回夏の学校において、「近い将来、料金は定額制になる」との願望見通しを述べている)。

そのバイオフォーラムを昨年店じまいした身としては、懐古に浸る気にもなれず、悲憤慷慨する気分でもなく、終焉、というよりは崩壊を見送るしかない。

しかし「パソコン通信はテキストだけだから時代遅れ」という意見には異を唱えたい。現に文字しか扱えない掲示板が隆盛を示しているではないか。画像も扱えるという鳴り物入りで始まったパレットは鳴かず飛ばずのままパソコン通信サービスと一緒にお払い箱ではないか。

みんな、どこへ行ったのだろう。

ところでITmediaの記事タイトルさよなら「GO」コマンド ニフティ、パソコン通信サービスを終了を見るに、記者か整理部は古いNIFTY SERVE(ひょっとするとNIFTY-Serve)の利用者のようだ。GOコマンドなんて、オートパイロットやニフマネ普及以後の会員は知らないと思う。

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