2017/11/18

カフェえどもんずへトイレを見に行く

第5回所沢市市民活動支援センターまつりで何をやろうか迷っているときに、連絡会議に所沢多目的トイレマップ製作委員会(トコチェア)さんが参加、瓢箪から駒で「車いす体験会」を企画することに(これは9月30日に実現し、その様子は地元ケーブルテレビの番組でも紹介され、女性レポーターが多目的トイレに入るところまで撮影するという、よく考えると危ない映像に)

お世話になるからには義理を果たそうと9月7日のトコチェアカフェに参加したところ、ある参加者から住宅バリアフリーに関するNPOに関係しているならと古民家を改造したカフェ「えどもんず」の話を聞く。

「“行けたら行く”は行かない」と追及された訳ではないが、店名で検索して見つけたブログ:逆流にも負けず!の訪問記に、次のような刺さる言葉が。


“そのうち”とか“今度は”とか“来年は”
口先だけの口約束する事が多くの人を見ています

これを読んだら「名誉にかけて行かねば」と。ちなみに後になって気づいたが、どうやらそこは勧めてくれた当人のブログのようだ!(この方は事故の後遺症で言語機能にも障害を負い、リハビリで文章を書けるまでに回復されたというので文章の細かいところは突っ込まず脳内で「と口先だけの約束する人はたくさん見ています」と読むことに)

駐車場から見た建物。合掌造りだがトタン葺き。
いろいろとあって、11月になりやっと行くことができた。コーヒー1杯を飲むために金谷まで行くという贅沢のできない貧乏性なので、まず鋸山観光。駆け足で回って下りてくると、営業は日没までと言うのに秋の陽は早くも暮れなずむ。慌てて自動車を走らせるが、古いカーナビは富津市金谷2185-2 を検索できない。それならと浜金谷駅を指定すると「目的地周辺です。地図を見て進んで」と突き放される。国道を往復してやっとそれらしい建物を見つけるが、どう見ても門から自動車は入れない。近くの空き地に停めて店内へ入って尋ねると駐車場は裏だという。半信半疑で回ってみると「嗚呼、この幟が目印だったのか」と納得。とまれこうまれ17時4分前に入店。出迎えてくれたのは前述のブログに写真の載っている若い女性。

席についてから、前日に念の為「行きます」と店主にメッセージを送り「ゆっくりどうぞ♫」と返事をいただいていたので「着きました」と送信。

バリアフリーチェック


広さ三畳ほどの小部屋の右隅に洋式便座。その脇には可動式の手すり。
注文したコーヒーを飲み、バームクーヘンを食して一息ついたところで本来の(?)目的であるトイレチェックに乗り出す。たぶんこっち、と勝手に奥へ進むと案の定トイレがあった。だが照明のスイッチが分からずしばらく苦闘。LEDが点灯すると、そこには広々としたトイレが。


小用の朝顔があるのは一段下がったところ女子用は未改装なので床面が廊下より10cmほど低い
この時は小用を足しておとなしく戻ってきたが、あとでマスターの了解を得て改めて写真撮影。元のトイレの床面が低く、スロープをつけるには距離が足りなかったので逆転の発想でトイレの床面を上げたという。なるほど、それで朝顔が低いところにあったのか。女子用は改装していないので比較のためこちらもマスター立ち会いで撮影。女性の車いすユーザーが来たら男子用を使うことになる。


トイレ前の廊下には物が置かれて狭くなっているトイレそのものはバリアフリー化されていたが、そこへ行くための廊下には改善の余地があるように思えた(写真には写っていないが角は曲がるのに苦労しそう...とはいえユーザーの苦情はない)。またここも外から入るためのスロープを設けてあるという話であったが、既に日が暮れて暗くなっていたため確認できず。もう迷わないから、明るいうちに出直そう(1回来ているから「機会があれば」には信憑性あり)


古民家のバリアフリーリノベーションといえば、先日ビッグイシューカフェの開かれた東京・練馬のけやきの森の季楽堂がある。こちらのスロープは九十九折(大袈裟)

二階は畳敷きの一室で天井がなく屋根裏が見える
ついでに2階というかロフトも見せていただいた。こちらは現状では階段しか途がない(エレベーターの設置を検討されたそうだが)。元が合掌造りなので広々としている。車座集会みたいなのにはぴったりの空間に思えた。

「ふるカフェ系」で放送


1階の座敷ではこのcafe edomonsを取り上げたNHKの番組「ふるカフェ系 ハルさんの休日」が流されていた。番組は現在新シーズンらしく番組サイトにはこの回(2015年)の情報はない。録画したDVDを頂戴したので帰宅してから視聴。放送第一回ということで、まだこなれていない感じだが復習できた。2年間の変化なのか収録用に整理したのか、中の様子はとても整然としている。今は鴨居に自動車が載っている有様。また入口のガラス戸には車いすで使えることを示すシールが貼られている。


入口のガラス部分には車いすにのった笑顔の女性のイラストを描いたステッカー

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2017/09/18

古民家でビッグイシューカフェ

最近お手元不如意で会費を納めてないので敷居が高いのだが、NPO法人ビッグイシュー基金主催のビッグイシューカフェに行ってみた。

会場は東京都練馬区にあるけやきの森の季楽堂。実はこの辺りは土地勘があったのだが、いつの間にか挨拶もなく(アタリマエ)築150年の古民家を使ったイベントスペースができていた。

有限会社ビッグイシュー東京事務所のボス佐野未来さんにご挨拶し、基金スタッフに復帰した池田真理子さんとツーショットの写真を撮り、タイ風ランチ「ガパオライス」を食べて帰宅。

Facebookにも写真が載せられていた(ログインしないと写真は見られない模様)


帰ってから写真を送るメッセージを書きつつ「ミクさんって漢字だと未来だったよね?」と念のためググったら、ヒットしたのは別の佐野未来(さの・みらい)。元レースクイーン!? 思わず真理子さんに知らせてしまった。

古民家なのにバリアフリー


築150年という古民家だが、イベントスペースにする際いろいろと手を入れ、その際に不完全ながらバリアフリー化されていた。外から入るためのスロープ、そして広くて手すりのついたトイレ。


建物の西側(向かって右)に車イス用スロープ
スロープは傾斜を緩やかにするため途中で折り返し距離を稼いでいる

車いすのためのスロープは傾斜が1/12(12メートル進んで1メートル上がる:角度は三角関数で求められるはず)以下と決められている。測ったわけではないが恐らくクリア。

車いすでも入れる広さがあり、手すりも両側についている

こちらは男性用トイレ(「小用も座ってお願い」と注意書きが)。女性用は未確認。両方共バリアフリーにしたのだろうか?

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2015/05/30

トイレの非常呼び出しボタン

小便器の脇、高さ1.2m程のところにある非常呼び出しボタンと、そこから下がるヒモ。下端にはオレンジ色のつまみが付いている。日立献血ルーム「さくら」に行ったときの記事で、トイレの非常呼び出しボタン(痴漢対策用ではなくて気分が悪くなった時の呼出用)の位置に疑問を呈し、「どこかの施設ではボタンが床上40cm位のところにあった」と書いた。その施設に行ったところ、ボタン自体はやや高めの位置にあったが、しゃがんだ状態からでも操作できるようヒモが付いていた。

続きを読む "トイレの非常呼び出しボタン"

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2008/09/18

NEC本社ビル

日本電気の本社に行ってきた(採用面接ではない)。

あのビルはとても特徴があることを知っている人も多いだろう。本体の中央に風穴が空いている(数日前に検索した時は分かりやすい画像があったのだが、なぜか見つからなくなっている)。

ちなみに同行した某氏、いつも三田の駅から通っていたので風穴の存在をご存じなかった。彼の印象では「ロケット型のビル」。

それはさておき、初めて中に入って驚いた。エントランスホールは12階までの吹き抜け(アトリウム)。天井はガラス張りで、風穴から射し込む光がホールに届くようになっている。東京国際フォーラムも空間の使い方がもったいなく思えるけれど、ここはそれ以上。ああ、大森ベルポートもこんなアトリウムがあったっけ。

そういえば建物をロの字型につくり、外壁には窓をもうけない家がある。採光は内側の縦穴から。こうすると直射日光は部屋の奥まで射し込まない、外の騒音は遮断される、覗き見られる心配もないというなかなか快適な住居になる。防犯にもなるし、隣家からのもらい火も起きにくい(外側を耐火材にしておけば)。もっとも内部から出火した暁には消火活動は困難を極めるけど。

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2006/08/12

空中に浮かぶベッド

空中に浮かぶベッドをオランダの建築家が開発したらしい。

床とベッド本体に埋め込まれた磁石が互いに反発し、ベッドを空中に押し上げる仕組みという。それらしい写真(直リン制限)もあるが、にわかには信じがたい。なぜって、磁性体が空中に安定してとどまる理由がない。わずかに横にずれるとか反転するとかすればもっと安定する。

まぁ、現象的には小学生が思いつきそうな事ではあるが、開発に6年の歳月がかかり、価格は120万ユーロというのだから、かなり凝った細工が施されているのではあろうが。

記事をよく読むと、どうやら磁力は定常ではないだ。脇に見える直方体はコンソール? ベッドの移動を関知して磁場を調整しているのだろうか。...ということは、停電したらいきなり落下ね。UPS(できればCVCC: 定電圧定電流電源)併用が必須だろうか。

しかし2001を見て思いつき、実現させてしまうのは、やはりすごいというべきだ。

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2006/07/11

空気が燃料って(苦笑)

エコキュートの売り込み電話が来た。電気を直接熱に変えないので効率が良い、したがって従来の電気給湯器よりお得という触れ込み(電気自体がガスや石油を燃やした熱から変換されて作られており、その効率は高いところでも40-50%、したがってそうして作った電気をまた熱に変えるのは使った石油の半分以上を捨てているのに等しい、くらいは言われなくても知っている)。

それは良いのだが、電話口のお姉さん「空気を燃料に」とおっしゃる。空気は燃えないって。「燃料じゃなくて熱源でしょ」と口を挟むと、「え、ええ、そうですね」と一瞬澱むがまた元気に口上をまくしたてる。しばらくしてまた「空気を燃料に」とおっしゃるので、二度も直すのは面倒なので遮って「ごめん、夏に引っ越すの」とお引き取り願った。マニュアル通りに話すコールセンターの人だろうからしょうがない面はある。


ところで調べてみると、効率はかなり高いようだ。中電の説明は意味不明なところもあるが電力の2-3倍の熱を出すらしい。とすると直接ガスや石油を燃やすよりも多い熱が得られる勘定。

また冷媒がCO2なので、外気温が-10℃(寒冷地仕様なら-20℃)でも90℃のお湯が供給できるとは驚いた。冬にヒートポンプ式エアコンの頼りなさを経験してますから。しかしCO2をつかったら膨張弁のところはドライアイスを作っているようなもの。霜取りが大変だろうな(自動だろうけど)。

熱のバランスを考えると、外気よりは下水道から熱をとる方が望ましく思える。実際、下水を熱源に地域冷暖房に使っている例もある。しかし家庭用は難しいか(下水管が凍ったら困るし)。

コジェネも魅力的だが、発電と同時に自動的に一定量の湯ができてしまうのは、場合によってはかなり困る。その点、必要な量だけの湯を供給できるのは長所。もっとも給湯計画をしっかりしないと、あとから変えるのは大変らしい。

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2006/05/27

ユニバーサルデザイン度

こういうテストがあるとホイホイ受けてしまうのは他人の評価を気にする性向か、あるいはペーパーテストに慣らされた世代的傾向か。

設計者向けテストだが、だいたい常識で判断がつく。で、結果はあなたのUD度は 上級レベルです。本当のことを言ってもお世辞にはならないぞ。ユニバーサルデザイン(UD)とバリアフリーの違いを突いていたように感じた。

ユニバーサルデザインをかなり理解しています。 設計者にとって建築主の意向は重要ですが、その指示をうのみにしていると、使い勝手の悪い建物になるかもしれません。建築のプロとして、より使いやすいデザインを提案してはいかがでしょうか。

後半の指摘が気になりますね。

詳しい解説は、日経アーキテクチュア5月22日号の特集「今すぐ実践 気配り設計〜新法制定でユニバーサルデザインは不可避に」をご覧くださいとのこと。

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