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2015/11/03

献血ルーム巡り12(福島県・郡山駅献血ルーム)

昨秋から始めた献血ルーム巡りは、山梨・栃木・茨城に続き、10月26日ついに福島県をコンプリートし、東北地方に橋頭堡を築いた(大袈裟な)

郡山駅献血ルーム


福島県の最後は郡山駅献血ルーム。駅構内にあるので鉄道を利用した。新幹線を使えば東京駅から1時間18分(在来線のみだと4時間超)で着く。

駅構内、ということで油断して場所を確認しないまま着いたところ、それらしき案内が全く見当たらない。通常、献血ルームは建物の外壁に垂れ幕を下げたり幟を立てたりと賑々しいし、案内表示は大きな赤十字(これを使用できるのは赤十字社など法律で認められた組織のみを使って目立つようになっているのだが。

ビル前の通りに街灯と同じ高さに掲げられた甲府献血ルームの標識たとえば山梨県の甲府献血ルーム「グレープ」は入居しているココリの前に赤十字マークを使った常設の標識が立っている。(2014年12月)


表通りに出された「旅人献血大歓迎」の看板あるいは栃木県のうつのみや大通り献血ルームは通りに幟とスタンド看板が並べてあった。(2014年12月)


ビルの壁面には2本の垂れ幕、窓には大きな赤十字で献血ルームの存在をアピール2015年3月に移転する前の水戸献血ルームは入居する建物の7階から垂れ幕が2本下がって存在をアピールしていた。6階の窓には大きな赤十字マーク。(2015年2月)

建物の前に「献血」と書いた幟が3本、入り口の両脇に「つくば献血ルーム 献血実施中」という高さ2メートル、幅70センチメートルほどの立て看板つくば献血ルームも幟と大きな立て看板を出している。もっともこれは遠目には分かりにくいけど(と、目と鼻の先で献血を呼びかけるビラを配っていた女性に「献血ルームはどこですか」と聞いた失態を糊塗)。(2015年3月)

目立つはずの赤十字マークも見当たらないところがそういったものが全く見当たらない。駅舎の外に出ても看板も幟も横断幕も見当たらない。これは困った。

駅の2階通路を突き当たり近くまで進むと隠れていた赤十字マークが見えてくる
後で分かったことだが、上の写真に写っている鉄道警察隊詰所の前まで進めば、通路突き当たりの右側に看板が見えてくる。これはとても分かりにくいので改善を希望したい。なお、オリジナルクリアファイル後述に描かれた地図を見ると、赤十字としては徒歩またはバス・自動車で来て、1階マクドナルド脇の階段を登ってくることを想定しているようだ。

近くに来ればサイネージもあって目立っている献血ルームの入り口
さて、いったん駅舎の外に出て端から走査することでめでたくも献血ルームに辿りつくことができた。入室は受付開始時刻から17分後。今回は予約をしていないので時間はあまり気にしていない。

受け付け

風除け室を通って室内に入ると左側に受付カウンターがあり、女性が二人。献血カードを渡すと「駐車場のご利用は?」と聞いてきた(駅周辺に5か所の契約駐車場がある)。ちなみに受け付けを済ませてから見ていると、後から来た人も皆駐車場の確認をされていた。

朝食の時刻と睡眠時間そして同意事項を確認されてから2台あるタッチパネルのうち1つを使って細かい質問に回答。福島県内は全血が不足しているので400mL提供も覚悟していたが、血小板を依頼される(血漿成分献血は予約限定と表示されていた)。続いて血圧のセルフ測定。85-140とやや高めなのが気になる。ここで右手に紙製のリストバンド。そこに手書きされたK-10が受付番号だが、呼び出しは名前であった(会津出張所では呼び出しは番号を使用)。番号で呼ばれることを嫌う人もいるだろうけど、プライバシーを守りたい人もいるから難しい。やはり無線の呼び出し機が必要?

待合室

ハロウィンモードに飾り付けられた広めの待合室には、平日の午前にもかかわらず、先客が数名。手荷物を入れるロッカーは右手奥に15人分あり、利用するには100円硬貨のデポジットが必要(解錠すると戻ってくる)。ロッカーに収まらないコートやジャンパー用であろう、隣にはハンガーラックがあった。

飲み物とアイスクリームの自販機が並んでおり、飲み物は無料。アイスクリームは献血後に渡されるコインを使用する。その隣にウォーターサーバーがあったので、検査で弾かれて飲み逃げになっても後ろめたさを軽減できるよう水を飲んで待つことに。

この献血ルームは新幹線の高架下にあるため、ときおり通過する列車の音と振動を感じる。だが業務には支障がない模様。自販機の横にアンテナがあるので、もしやと思いiPod touchを取り出してみるとWiFiサービス(フリースポット)が利用可能であった(以前、どこかで登録していたためであろう、自動的に接続されていた)

医師問診と事前検査

しばらく待っていると名前を呼ばれ、まず医師の問診。問診室は採血室の隅に設けられ、隣には検査カウンター。幸い高血圧を咎められることもなく無事終了。いったん待合室に戻り、また名前を呼ばれて今度は血液検査。

両腕を調べ、血管確保しやすい方を本採血に回し、反対の腕から検査用採血。看護師は白いニトリルの手袋を着用するとエタノールをスプレーして擦り合わせてから処置にとりかかった(手袋は一人ごとに交換している)。試料は後ろにある機械にセットして直ちに分析。「肝臓の値は数分で分かります」と言われて、前回γ-GTP値が145(IU/L)と基準値(68以下)を大幅に超えていたことを思い出す。東京では同じく肝機能値であるALTの値が高いことを理由に断られたこともあるのでドキドキしたが、幸い問題になる値ではなかったようで(値を告げられた記憶はない)、採血用の腕の肘に温パックを固定すると「戻ってお待ちください」と。ちなみに後日届いた今回の値は103とまだ高いもののかなり改善していたし、ALTは33と完全に基準値内。

ここも採血のあとは円形のガーゼ付絆創膏を貼るだけで止血帯は使用せず。

アクセプトされたので安心して自販機からアクエリアスを取って飲む。なお、ここの採血室は携帯電話使用と飲み物持ち込みが禁止であった。栃木県のうつのみや大通り献血ルームでは採血が終わると看護師がベッドまで飲み物を持ってきてくれたけど。もしかして採血中にリクライニング姿勢のまま飲もうとしてむせる事故でもあったのか?

トイレ

トイレは献血ルームを出てすぐのところにもあるが、ルーム内にも男女各1室が用意されている。男性用の便器は洋式で小便器はない。しかし、献血後の小便は座位でという注意はあるが便座は固定されておらず立位での使用は可能。便座シートは用意してあるのだから一律座位強要でも構わないのでは。あ、掃除が大変か。

扉を開けて入ると右手に便器、正面の壁の右手には使い捨て便座シート、中央やや左下に紐も下がっている非常呼び出しボタン、その左にトイレットペーパーホルダー。気分が悪くなったときのための非常呼び出しボタンは低めに設置されており、紐を引いても鳴らすことができる。そこはよく配慮されていると言いたいけれど、この狭さだとあまり意味はないような。なお、温水洗浄装置はついていない。

トイレを出ると男女共用の流し台があり、ペーパータオルも用意されている。

外のトイレにも非常呼び出しボタンがあるかどうかは気が回らず、チェックしていない。

採血

採血室には7+3で10台のベッド。いずれも明るいピンクである。ひざ掛け毛布もピンクが多かったが、中には違う色(明るい緑だったように記憶)も。

看護師は4人。全員がパステル調のエプロンを着用し、スカート派とパンツ派が混在。手袋はまめに交換していて消毒も徹底。採血に先立ち、肘窩はエタノール綿を2回交換して清拭された。さらにポピドンヨードを塗って自然乾燥しているあいだに、看護師は手袋をした自分の右手の人差指をエタノール綿で清拭したうえにポピドンヨードを塗る徹底ぶり。

握り棒を持たされ、ぶっとい針を静脈に刺されて約50分の4サイクル採血還流開始。テーブルの上にはラミネートされたシートが5枚。1枚目はレッグクロス運動の説明で、ここは「両足を重ねて絞り込め」「5秒×5回」「腹や尻にも力をこめろ」「息は止めるな」と細かい。「看護師の合図で始める」とあったけれど、指導は特になかったので勝手に始めてみた。残りのシートは成分献血とはどういうものかの説明、皮下出血を起こさないための注意、献血後に気分が悪くなったときの注意そして予約の勧め会津出張所の記事を見て、提供した血液の使用を止めて欲しい場合の連絡方法がないことに気がついた←これは献血カードと一緒に渡される)

ベッドは7,8割は塞がっていただろうか。後から来て先に出ていくのは全血の人か。女性が成分献血できるのは54歳までなので、55歳から69歳の女性は400mL全血になる(200mLは高校生のみ、と)

採血中はすることがない。本や雑誌を読むのは片手が拘束されているから難しい。テレビも気に入った番組をやっているとは限らないし、気に入った番組だと途中で「はい、終了です」となると辛い。献血ルームの中にはDVDの貸し出しをしているところもあるが、これも山場で「終わりです」とならないかと心配。というわけで、いつも私は眠るか看護師を観覧するかにしている。今回は事前検査で血液を分析する機械の廃液タンクが満杯になったので交換するという珍しい光景に遭遇できた。血液が混ざっているのでピンク色をした液体の詰まった10L(?)のポリタンクにバイオハザードマークのシールを貼り、看護師が運び出し。

献血を終えて

献血が終わるとハイポでヨードを脱色してガーゼ付絆創膏を貼られ、紙包帯をややきつめに巻かれる。それから血圧の測定。かなり下がっていて、普段からこれくらいになりたいという値。ここも戻る時は手ぶら。「ありがとうございました」と看護師から言われてなんと返事をしたら良いか迷うのも恒例行事。

献血ルームの地図が描かれたオリジナルクリアファイル待合室に戻ると献血カードを返され、アイスクリーム自販機用のコインも渡される。さらに好きな記念品を選べるというので、ティッシュボックスはまだあるし、ハンドタオルやウェットティッシュもあまり使わないのでヤクルトの「麺許皆伝」(2個セット)をいったん選ぶも、気が変わってオリジナルクリアファイルにしてもらう。表に案内の出ていたハロウィン期間限定のプレゼントは「コアラのマーチ」のチョコレートだった。

アイスクリームはチョコナッツバニラモナカを選択。この自販機は14種類から選べるのだが、メーカーサイトの商品一覧に載っていないものもある。あるファンサイト?を見ると20種類ではきかない模様。これのコンプリートはけっこう難しいかも。

アイスクリームを頬張ったので食事をする気は失せてしまったが、とにかく何か食べないと身体に悪い。献血ルームを出て左に行くと2013年に来たときに鍋焼きうどんを食した店があったが、今回は街中で消費しようと外へ出る。

人通りの少ない郡山駅前大通り駅前のメインストリートを歩いてみるが、平日の昼間とはいえ人通りの少ないことに驚く。もうカレーもラーメンも解禁(成分献血前に脂っぽいものを食べるのは血液が乳ビという状態になるので好ましくない)だと思っても食指が動かず、結局駅前に戻ってとんかつ たかのでランチを頼んだ。うむ、血液が再生される気分。

矢祭町へ

1行目が「たべらんしょ」、そのすぐ下に「せんべい」と書いてあるので「たべら...せん」と読める今回は電車移動なので荷物は増やさないよう土産物屋は素見のつもりであったが、「たべられません」と読めたのにショックを受けて会津たべらんしょせんべいを購入。水郡線に乗って6月に目的を果たせなかった矢祭町へ向かった。




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