« 最終講義を聴きに行く | トップページ | タコライスを食べに行く »

2015/02/25

献血ルームの近藤本、その後

甲府市の献血ルームGrapeの休憩室に近藤誠の『がん法治療法のすすめ』が置いてあった件。やはり気になるので山梨県赤十字血液センターに問い合わせてみた。

先日(2014年12月)にGrapeにて献血をしたところ、休憩室の書棚に近藤誠『がん法治療法のすすめ』がありました。

1)日本赤十字は「がん放置療法」をがん患者に推奨するのでしょうか?
2)近藤誠の、がん検診否定論に同調するのでしょうか?
3)献血ルームで献血者に供覧される書籍選定に何らかのルールはあるのでしょうか?(検閲を要求するものではありません)
4)標準医療を否定する書籍を供覧させることをどのようにお考えでしょうか。

その場で責任者に質すべきだったという負い目から、問い合わせが遅くなってしまいましたが、よろしくご回答のほどお願いいたします。

これに対しては直ぐに返事が来た。内容を公開することの了解を得ていないので骨子を述べると、当該書は寄贈されたものらしい(献血ルームで購入したものではない)、持ち込まれる書籍の内容は精査していなかった、今後は個人からの書籍寄贈は受けない方向で検討する。

明言はしていないが撤去したという手応え(受付カウンターに近いテーブルだったので、Grapeに行く機会のある人は確かめてほしい)。しかし、今後は書籍の寄贈は受け付けないというのはやや過剰反応に思えた。

だが、落ち着いて考えると、自らが購入する場合の選書と持ち込まれた書籍の判定とでは労力がまるで違う。前者はホワイトリスト、後者はブラックリスト。ホワイトリストに漏れがあっても別に大きな問題にはならないが、ブラックリストに載るべき本をうっかり受け入れたら大変なことに。今回は医学関係の書で、かなり有名、というよりは医療関係者の間では悪名高いと思われる近藤本であったので、「赤十字ともあろうものが、その目は節穴かー!」といきり立ってしまったが、世の中で評価の分かれる書籍は医療系に限らない。すべての分野において最新の完全なブラックリストを用意することなど不可能。広告掲載にすら抗議の来るような書籍をもし献血ルームに並べてしまったら、と考えれば玉石混交の持ち込みを敬遠するのも無理のない話。

ただ、図書館でさえその自由を守るのが難しくなりつつある時代に、「不適切な書籍を置くなー」という陣取り合戦に献血ルームを巻き込んでしまいかねない行動だったかも、という苦い思いはある。無難な線というところだろう、献血ルームではコミックを置くところが多いけれど、『美味しんぼ』なんか置くな vs.『そばもん』や『いちえふ』なんか置くなみたいなクレーム応酬が勃発したら申し訳ない。

|

« 最終講義を聴きに行く | トップページ | タコライスを食べに行く »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 献血ルームの近藤本、その後:

« 最終講義を聴きに行く | トップページ | タコライスを食べに行く »