放射線防護服が防げる放射線
放射線防護服(タイベック®)が防げる放射線は次のうちどれでしょうか。
1)α線だけ
2)α線とβ線
3)α線とβ線とγ線
4)α線とβ線とγ線と中性子線
解答と解説
1)の「α線だけ」が正しい。
ただしα線なら普通の服でも十分防げるし、仮に皮膚に当たっても影響をうけるのは垢になって剥落する表皮だけなので、タイベックである必要はありません。
タイベックはそもそも化学防護服で、それを着用するのは放射性物質に触れるのを(そして服につけたまま放射性物質を外に持ち出して汚染を広げるのを)防ぐためです。放射線を防ぐ機能はありません。放射線を防ごうとすれば重い金属板が必要なのです。
2011年の夏に、福島県の児童が長袖長ズボンで登下校する姿がテレビに映されていましたが、セシウムから出たガンマ線は防げないし、セシウムの付着した土埃は繊維の隙間に入り込んだろうし(半袖半ズボン、あるいはスカートならば手足を洗えば屋内に土埃を持ち込まずに済んだ)で、防護としては意味がなかったのではないかと思います。2013年の夏はどうだったでしょうか。
出題意図
いわゆる放射線防護服が放射線を防ぐという誤解は根強いようなので。
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