« ラジウムによる健康被害 | トップページ | 下痢を起こす被曝線量 »

2013/11/08

ラジウムの毒性

ラジウムは発見当初、放射線の害は認識されず、むしろ健康に良いものだと思われ、さまざまなラジウム商品が売られ、内服する人もいました。その結果、健康障害が発生しましたが、その原因として正しいのはどれでしょうか。

1)ラジウムは人工放射性物質だから
2)いつも身につけている時計の文字盤に使われたから
3)甲状腺にたまりベータ線を出すから
4)骨にたまりアルファ線を出すから

解答と解説


4)の「骨にたまりやすくアルファ線を出すから」が正しい。

1)× ラジウムは天然の放射性物質
2)× 時計の文字盤には使われたけれど、これが原因の健康被害は起きていない
3)× 甲状腺にはたまらないし、ベータ線も(直接は)出さない
4)○ カルシウムに似ているので骨にたまり、アルファ線を出す

いまどき「人工放射能は危険で、自然放射能は安全」と思っている人はいないでしょうから1)はサービス選択肢。2)は半分正しくて、アナログ時計の文字盤の数字を光らせるのにラジウムを使用した(蛍光物質は放射線を可視光に変える)わけですが、ラジウムから直接出るのは透過力の弱いアルファ線、崩壊してできたラドン222は気体ですぐ拡散してしまうため外部被曝も内部被曝も起こしにくいのです。ラジウムガールズ事件が時計の使用者ではなく時計工場の女性労働者に降りかかったところがポイント(「内服する人もいました。その結果」が内部被曝を示唆するヒント)。3)は「ヨウ素131は甲状腺に」という(あまり身につけたくなかった悲しい)常識があれば弾けるでしょう。


出題意図


天然放射性物質の危険性の確認(駄目押し)。
アルファ線を出す放射性物質が問題になるのは内部被曝ということの確認。

|

« ラジウムによる健康被害 | トップページ | 下痢を起こす被曝線量 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ラジウムの毒性:

« ラジウムによる健康被害 | トップページ | 下痢を起こす被曝線量 »