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2013/11/05

ベクレルの計算3

10ベクレルのセシウム137があります。放射能の全くない水を加えて0.1グラムの溶液を作りました(セシウムは完全に溶けています)。この溶液1キログラム当たりの放射能(Bq/kg)はいくつでしょうか。

1)10ベクレル
2)137ベクレル
3)10,000ベクレル
4)100,000ベクレル


解答と解説


4)の100,000ベクレル(100,000Bq/kg)が正しい。

絶対量は10ベクレルであるにもかかわらず、加える水の量が前問より少ないので濃度が高くなっています。

10Bq/0.1g=100Bq/1g=100,000Bq/1kg

出題意図


食品その他で放射能が検出された場合、数値は Bq/kg であるにもかかわらず、ほとんどの場合ベクレルと報道される。

鈴木みその漫画『僕と日本が震えた日』Report5に、20ベクレル出たリンゴを食べながら「1kgあたり20ベクレルでしょ」と菊池誠がいい、はじめ慌てた鈴木も「そうか、ひとかけらは100グラムもないから2ベクレル」と安堵するシーンがある(140ページ)。

この出題でも、絶対量は少ないのに、濃度で見ると大きな数値に見えるトリックを仕込んだ。これまでの問題は「10グラムの溶液を作ります」だったのに、これは「0.1グラム」と100倍濃い溶液を作った。

これを「十万ベクレル出たぁ〜っ!」と大騒ぎするのは妥当だろうか? 絶対量は10ベクレル。食材や飲料水であれば短期間に1キログラムの摂取もありうるが、たとえばエアコンのフィルターに付いたホコリであればどうであろうか。たまるのに数週間、量も1グラムに満たないであろう。それを「1キログラムあったなら」と仮定して数値をいうのは、それこそ「案ずるに十七と三十七とでは其差実に二十にして之を百倍すれば二千に達し之を千倍すれば二万に及ぶこと現時算数上の通説とする所」を地で行く詭弁ではないだろうか。

不正解だった人は、銀行がやってる「高利回りの外貨定期預金」に引っかからないよう注意しよう。

初回3か月の限定金利なのに、4倍にして「年利」で広告されると、ものすごくお得に見える。しかし実際は為替変動で吹っ飛ぶくらいの利子しかつかない。
(もちろん余裕資金を運用する手段としては検討に値する。)

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