豆泥棒
強姦犯や強制猥褻犯の蔑称。拘置所や刑務所での被収容者間の隠語。なお、間男のことをこう呼ぶこともある。
被収容者間にも犯した罪名によるヒエラルキーがあり(時代劇でも、牢名主が新入りに「おめえ、なにやった」と訊ねるシーンがありますな)、「粋なノビ師に小粋なスリ師、強盗強姦バカがする」という戯れ歌もあるほど(ノビとは忍び、すなわち侵入盗)。ただし強盗犯はおっかないし、度胸もあるということで公然とバカにされる事はない模様(入ったことないから知らんもんね)。この戯れ歌は小関智弘の著書で紹介されている(それの変形「粋な旋盤、小粋な仕上げ、バカでもできるターレット」が書名の由来)が、検索すると「粋なすり師に小粋なのび師」と逆もある。また「粋なのび師に小粋な詐欺師」というバージョンも見つかる。しかし、いずれもしても強盗・強姦はバカのやることと蔑まれている。
なお、今は知らんけど、かつては国事犯の地位が牢内では一番高かったらしい。だいぶ格は落ちるものの、学生運動での逮捕者が留置場に入ると先住のやーさんが「新入りよ、名前はなんだ」「なんでそんなこと聞くんだよ」「あ、学生さんは氏名黙秘だったな」。で、弁護士の指導で黙秘を解いた後も留置番号で呼んでくれたそうである。
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