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2013/07/20

棄権も無効票も白紙委任などではない

参議院選挙の投票日が明日に迫ってきている。与党圧勝が予測され、投票率の低迷が懸念されている。そのためいつも以上に「棄権は白紙委任」「白票や無効票は無意味」と叫ばれているがどうも腑に落ちない。

一つには「究極の選択」と言われる選挙を経験しているからだ。地域ボスと極右泡沫しか立候補していない選挙でどうしろと?

似た様なしらけ選挙で、極左泡沫候補よりも白票・無効票の方が多かったという例もある。この場合も投票論者は極左泡沫に投票しろというのだろうか? あえて投票所まで足を運び「全員にノー」は立派な意思表示ではないか。

しかし法定得票の計算にも供託金没収点の計算にも、使われるのは有効投票総数であり、白票や無効票は蚊帳の外。一撃にならないどころか、痛痒も感じさせられないのも事実。

選挙拒否は政権正統性の否認


幸いにも自分がいる選挙区は今回「コレラとペストのどちらを選ぶ?」的なひどい選挙ではないけれど、同情を禁じ得ないところもあるだろう。本当に「最悪を避けて次悪を選ぶ」ような選挙は正しいのだろうか?

そんなことを考えているうちに恐ろしいことに気がついた。若年齢層の低投票率が問題視されているけれど、選挙に行かない人はその結果に責任を感じない、つまり選挙で成立した政権の正統性を認めないのではないだろうか?

正統性を認めない政権であれば、銃によって覆すことにも躊躇いは覚えないだろう。

軍隊のない日本では、若者どころか国民の多くが銃器を扱った経験がない。だからユーゴスラビアやシリアのようなことにはなるまいと思われているだろう。しかし銃なんてのは少し訓練すれば使えるようになる。あさま山荘に立てこもった連合赤軍の狙撃はとても正確だった。それに100万人の犠牲者が出たと言われる94年のルワンダ虐殺では山刀などが使われている。

以前に引用した鈴木貴博のコラム「ホリエモンは四度(よたび)蘇える 」を再度引用しよう(前回引用した日経BPのページは削除されていたのでインターネットアーカイブから)

そんな世代間の闘争が、残念ながらこれから先、再び、そして三度(みたび)起きてくる。我々の世代が、若者の世代に雇用機会をはじめとする様々なチャンスを平等に与えられなければ、きっとそうなることだろう。

そして、なんとかそれらの若いパワーを権力で押さえ込まずに、解決の道を見つけてあげられないと、我々の世代も含めて未来は暗いものになるだろう。

なぜそう思うのか? もし三度、若い世代の闘争を権威でつぶしてしまったとすると、四度目に現れる若き挑戦者はおそらく武力と集団を武器に現れる。そしてそれは先進国としての終わりを意味するであろうからだ。


著者がなぜ「先進国としての終わりを意味する」と考えたのかは分からない。しかし、革命が一気に成就しない場合は長い内戦に突入することが考えられる。下手をすれば外国勢力が介入してくるかもしれない。いくつかの事件が憎悪を掻き立てれば平和は遠のく。失敗国家への転落だ。

革命は一気に成就するだろうか? たぶん無理。むしろ初期は容易に鎮圧される。そのうち鎮圧の行き過ぎが傍観していた国民の憤激を招いて泥沼化、というのが悪い予想。

先の引用の前には次のようにも書かれている。

第二のチャレンジャーは、もう一度カネとチエを集めて攻めてくるかもしれない。彼/彼女が敗れた後の第三のチャレンジャーは、今度はネット社会を使って老人たちから見えない形で攻めてくる可能性もある。

革命を指導する〈党〉が存在すればまだ希望がある。攻める時と退くときとを弁えて、無茶を避けてくれるだろうから。しかしそんな優秀な指導部は存在しないだろう。自称する連中は現れるかもしれないが。それが複数現れて群雄割拠に向かえば戦国時代の再来。

だから、いま投票をしない若者に対しては、偉そうに説教を垂れるのではなく、選挙で成立した政権の正統性を認めていただくよう伏してお願いすべきなのだ。認めた上での棄権であれば問題はない。

しかし投票所に足を運んで抗議の意思表示をする白票・無効票を投じた人たちはどうであろうか? その声無き声を無視することは危険極まりないことに思える。

まずは白票を含む無効票の分析をしっかりとすることだ。他事記載は現代の落首になっているはずだ。無意味な抵抗に終わってしまうのは、意味を読み取ろうとしなかったから。殴られる前に読み取った方が良い。

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