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2011/08/02

「僕と日本が震えた日」(第2話)のオチに苦笑

先日開かれたガイガーカウンターミーティングを紹介したおかざき真里さんの漫画「お母さんのためのGCM講座体験談」の中に「内容は鈴木みそ先生の漫画で」というセリフがある。それがルポ漫画「放射線の正しい測り方」。おかざきさんやいまいみほさんの作品が「こういう会に行ってきました」(これはこれで大切)なのに対して、放射線測定の方法について詳しく解説している。ちなみに3つの漫画に描かれる野尻美保子さんは同一人物とは思えないほど異なっているが、ご本人の談によれば鈴木画が一番似ているとか。(私はいまい画の方が感じが出ていると思う。おかざき画は...)

さて、その鈴木みそさんは東日本大震災を題材に「僕と日本が震えた日」という漫画を描かれ、第2話までがWebコミックとして公開されている。

その第2話は出版業界の受けた震災の影響。紙が足りなくなった(石巻にあった製紙工場が被災した)とは聞いていたが、インクの不足も深刻だったらしい(元編集者としてぞっとしたのは、電力使用制限令の影響で、印刷機の運転がシビアになり「1ページでも遅れたら雑誌ごとまとめて後回し」という状況になっていることで、締切りが48時間も早くなるには、思わず出版界に戻っていないことを感謝してしまったり)。また委託していた商品が流されたり水をかぶったりで売り物にならなくなってしまったのも深刻な事態(ここで委託販売制度の解説が入り、佐々木俊尚が『電子書籍の衝撃』などで「本のニセ金化」と呼んだ自転車操業も描かれている)。

それが全部流されてしまった! これを「神様の万引き」と絶妙な比喩で表現。それに対して電子出版が希望の種という展開が用意される。たしかに電子出版なら、どこかにデータが残っていればアッという間に〈増刷〉できる。端末1台で無制限に書籍を読むこともできる。紙に縛られていた出版が、紙が流れたことを奇貨として電子出版に...と調子よく話が進むわけではない。続きは是非comicリュウのサイトで読んでほしい(紙版も出るようなので購入してもらえるとなお良い)。最後のページは(笑いすぎて)涙なくしては見てられない。

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コメント

「本のニセ金化」は永江朗の命名。

投稿: 細川啓 | 2012/03/11 12:48

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