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2011/06/21

〈ひかり〉と〈のぞみ〉のどちらが偉い?

新幹線の話。

〈ひかり〉は1964年に開業した東海道新幹線の特急列車。当初は最高速度210km/hで東京-新大阪間を4時間で結んだ。〈のぞみ〉は東海道・山陽新幹線の特急列車で、当初(1992年)の最高速度は270km/h。今では東京-新大阪間を2時間半で結ぶ。格で言えば〈のぞみ〉の方が〈ひかり〉よりも上である。速いだけでなく料金も高め。

しかし、営業最高速度300km/hの列車なら東北新幹線にもある。世界にはもっと速い営業速度の列車もある。だからJRも〈一番早い特急列車〉を目指してはいないだろう。

一方の〈ひかり〉。これは登場したとき夢の超特急ともてはやされた。名称も「世界で一番速い」を気取っている。未来はどんどん良くなると素朴に信じていた時代に、それ以上がないてっぺんの名前をつける神経は大したものだが(二昔前のテレビの商品名には「◯王」と最高位を強調したものがあり、後の製品はどうするんだろうと心配していたら、紆余曲折を経て現在は訳のわからないカタカナになっている。)、実は東海道新幹線は世界初の高速鉄道だったのだ。

以前にも書いたが、〈一番〉には2つの意味がある。書き換えられるものと書き換えられないものとだ。〈一番速い列車〉はいずれ書き換えられる。技術上の限界に達してもブレイクスルー(たとえばリニアモーターカー)で霞んでしまう。今どきプロペラ飛行機の最高速度に興味のある人はそう多くはあるまい。一方〈一番先に有人動力式飛行機を飛ばした〉ライト兄弟の名前はおそらく小学生も知っている。それに比べればジェット機の発明者さえ影が薄い。

当初「今どき蒸気機関車の最高速度に興味のある人はそう多くはあるまい。一方〈一番先に蒸気機関車を走らせた〉スチーブンソンの名前はおそらく小学生も知っている。それに比べれば電車の発明者さえ影が薄い。」にしようと思ったが、調べてみると蒸気機関車の発明者はトレビシック(←知らない人)と分かったので、前の記事につなげて飛行機を例に出した。

将来、教養レベルの歴史に残るのは〈ひかり〉であって〈のぞみ〉ではないだろう。もちろん〈のぞみ〉の開発者が目指していたのは〈飛行機に対抗できる列車〉であったはずで、快適性や利便性(たとえばwifiの導入)の向上が図られているのはありがたい。もし、〈世界一速い列車を目指します〉だったらどうなっていただろうか?

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