ガイガーカウンターミーティング0611 に行ってきた
東京電力原発事故による放射性物質汚染の広がりが人々の不安をかき立てている。公式発表とは別に、自ら線量計を買い求めて身の回りの放射線を測る人も増えてきているが、果たして正しく測定できているだろうか? そんな懸念の声も聞こえてくる。
放射線にはアルファ(α)、ベータ(β)、ガンマ(γ)の3種類があるということは知っている人でも、それぞれ測り方が異なることは知らないのでは? たとえばγ線のみを計測する機械(モード)にβ線が飛び込むと、シーベルト(Sv)換算値が多めに歪められてしまう。
とはいっても、もはや「素人は引っ込んでろ」は通用しにくい状況。なにしろ公式発表は低めに抑えられている、高い値は隠されているという陰謀論すらジワジワと広がっている。
そこで、「はじめてのガイガーカウンター」のような啓発ビデオを作り、正しい測定法を周知させ、草の根測定を有意義なものにしようという動きが出てきた。そのひとつと思われるのがガイガーカウンターミーティング。
第一部は線量計を持っている人対象で、放射能既知の線源(複数種)を測定して違いを見るのが目的。線量計を持っていないのでパス。ちなみに事前申し込み制。
第二部は「ガイガーカウンターでのなるべく良い測り方講座」 という一般向け講習。事前申し込み不要だが有償(1000円)。ただし〈お父さんお母さん用割引〉では500円(小学生以下無料)、また線量計持参者は無料。
第三部は菊池誠×野尻美保子×野尻抱介の鼎談。事前申し込み不要だが有償(1000円)。
それとは別に簡易校正会やポスター展示も行われる。
午前中に錯覚美術館に寄ってから、時間的余裕を見て13時少し過ぎに会場へ到着。ところが予期せぬというか、予想以上の事態が待ち構えていた。人が多すぎて何がなにやら分からない。スタッフらしい人を捕まえて聞いてみると、第二部の受付はまだ始めていないという。廊下の隅で待っていたが14時を過ぎてもなんのアナウンスもない。オープンスペースに設置されたモニターでは隣部屋の第一部を映しているが、まるで終わる気配がない。と、廊下にいつの間にか行列ができはじめている。慌てて並んだが、しばらくすると線量計持参者優先という案内。1階(会場は地階)でも中継画像を見られるというので上がってみたら場所が分からない。戻ってスタッフらしい人に聞くがやはり分からない。しばらくしてスタッフに案内されて、1階の奥の奥にある部屋に案内してもらった。地階よりは空いている、という読みは当たったけれど、椅子が10脚もない状態で立ち見。予定時刻を30分ほど過ぎて漸く始まったけれど、今度はやれポインタがないのなんのと不手際の見本市状態。おまけに音声が途切れ途切れで聞くに堪えない。もしかしたら地階の中継は音がまともかも、と戻ってみると、それは当たったけれど、椅子は相変わらず満席で後ろで立ち見。展示会の人たちは中継におかまいなしに賑やかで実にストレスフル。さらにいらだたせるのは、今日日ご法度であろうハロゲンランプとおぼしきスポットライトが各所にあって眩しい、暑い。
でもまぁ、急ごしらえのボランティア企画だから、円滑な運営に積極的な協力ができないならせめて邪魔にならないようにとガマン。一番いけないのは、ただでさえアタフタしているスタッフを捕まえて怒鳴るなどして混乱に輪をかけること。また参加者同士のトラブルも迷惑行為。それでもさすがに隣で大声で立ち話をしている◯◯には「出て行け」と穏やかに言ったところ、思い当たるフシがあったのか恐縮して声を潜め1mほど移動してくれた。これは他の聴衆の役にも立ったかな。
払ってもいない1000円で客気取りは醜怪だが、主催者にも反省してもらいたい点がある。まず参加見込み人数の読み誤り。第一部は事前申し込み制なのだからこの状態は容易に予測できたはず。もちろん1階に別会場を確保するなど努力はされている。だが会場内での告知体制が不足していた。放送かわかりやすい掲示板を用意すべきというのが第二。第三に運営スタッフは(出展者と区別できる)腕章なり帽子なりゼッケンなりをつけて目立つべき。一番目立つべきは責任者。あと細かいことだけれど、ハッシュタグ(#611GC)は案内に載せてほしかった(面と向かって言わなくてもツイートすれば運営に、すぐにではなくても伝わる)。Wi-Fiが開放されていればもっと良かった(最近こればっかり)。
さて本題。当日の模様はUSTで見ることができる。しかし内容について触れだすとまた長くなりそうなので一旦クローズ。
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