ホームページを作るには...
23日は日本ウェブ協会の総会に行ってきた。議決権のない準会員のお気楽さで聞いていたが、事業計画の説明で二言目には「マンパワーが不足」と聞かされると、なんかその気になっている。
理事長の森川さんとのお付き合いは、アクセシビリティ実現に必要なのは侠気であるとしたアックゼロヨン・セミナーだった。このセミナーが縁で職を得たこともあったので、ここで背中は見せられない。一昨年のCMSカンファレンスも手伝ったけれど、侠気とは釣り合いを取るものではない。
さて総会の内容については本家からいずれ発表があるだろうから、ここでは懇親会で聞いた話から。それはICTに詳しくない人(たとえば街の個人商店主)が、CMの「続きはウェブで」「××を検索」に感化されて、「うちもホームページを作ろう」と思ったときに、頼れる先があまりないという現実。特に地方都市。
身近に詳しい人がいれば相談できる。だが、実際には「自称詳しい人」の方が多いだろう。流行しか知らない付け焼き刃の「詳しい人」(学生などの息子娘世代)も困るけれど、旧い知識をバージョンアップできていない人(退職した技術者)も困る。本文を全部h3タグで囲うと字が大きくなるだけでなく、検索で上位になるとか。
また情報弱者を食い物にしようとする悪徳業者、とまでは言わないが、クライアントが相見積もりも取れなければサービス内容の吟味もできないことにあぐらをかいて一方的な売り手市場を謳歌する業者もいるだろう。
これらが入り組むと混沌とした状況になる。
- チープなサービスに法外な値段を吹っかける業者や自称詳しい素人
- チープの自覚があるので仁義なき価格競争に走る業者
- 価値を評価せず、ひたすら値切ろうとするクライアント
- 宣伝チラシとの区別がつかずウェブの利点を殺してしまうクライアント
- 悪意の第三者に乗っ取られて攻撃拠点に変貌するウェブページ
- 個人情報を流出するウェブページ
- 無内容なくせにSEOで検索上位にくるウェブページ
- 見た目だけ立派なために模倣される低品質ウェブページ
- 定期的な更新を織り込んでいないため廃墟と化したウェブページ
来年の事業計画にもある「ウェブ会議」の開催が、ウェブサイトのあり方に関して発注側の理解向上を掲げているのは慧眼だ。
サイト評価プログラム(これも欠点をあげつらうのではなく、長所を誉める方向で進めてもらいたい)と併せて、使いやすい、役に立つウェブの普及を期待する。
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