ホームレスワールドカップ
22日深夜にフジテレビのNONFIXで、9月にミラノで開かれたホームレス・ワールドカップに出場した日本代表「野武士ジャパン」のドキュメンタリーが放送された。
- http://wwwz.fujitv.co.jp/nonfix/index.html (更新されていない)
- http://www.nobushijapan.com/ (更新が遅れ気味)
IT研修講座が終わってから出番がなく、ビッグイシュー基金とはご無沙汰気味だったのでビデオに録り、金曜夜にやっと見た。
基金便り(No.48)に「勇気をふりしぼって5年ぶりに帰省、父親と酒を酌み交わし、住民票取得の協力も得られた」とあったのは佐々木さんと判明(番組で名前を出していた)。彼は...悪い人間ではないと思うのだが、不器用というか、社会性を身につけていないというか...「憎めない困ったちゃん」から「避けられるトラブルメーカー」になりかかり、見かねた東京事務所のマネジャーが懇々と説教をし、その場に居合わせたものの私は可哀想に思って見に行かなかったけれど、様子をうかがいに行った人が戻って来て「正座してる〜」と笑い転げているのを見て「ああ、ホントに疎まれちゃってる」とやや同情し、後日マネジャーから事情らしきことを聞いてさらに見る目は少し変わったけれど、なんか自分の悪いところを強調して見せられているような気がして、あまり近づきたくはない存在。
放送された大会中の様子でも、大敗した悔しさからか、試合後に相手チームから求められた握手を振り払ってしまったり、チームメイトに「勝ちに来たのか、負けに来たのか」と迫ったり(どちらも非難囂々)と「佐々木さんぶり全開」にはハラハラさせられる。
でも、きっと成長して戻って来たことでしょう。(1回は振り払ってしまった相手チームへも、出直して握手をして来たし...しかし2月のパーティーの後の出来事もそうだけど「評判を落とすようなことをしてから名誉を回復する行動」って、しないよりはマシだけど誉められたことじゃないよ...ちがうかな?)
そうそう、出発前の交流試合でボロ敗けし、人目も憚らず大泣きしていた様子が映されていた。それだけ(本人としては)真剣だったのだ。見直したぜ。番組を締めくくるナレーションは「彼らは努力が足りなかった。サッカーにも、人生にも」と突き放していたけれど、努力しても及ばなかった人間に対して、あれはちょっと冷淡が過ぎる。少なくとも人前で涙を見せた佐々木さんは悪い人間ではない、と重い鯛。
ちなみに結果は不戦勝2つで、事実上の最下位でした。世界のチームはレベルが高い(年齢が若い/プロチームからのスカウトも狙っているなど)。「点を恵んでもらう」に至っては、ありがたいやら情けないやら(正論としては手を抜かずに徹底的にやるのがスポーツマンシップではあるが、ホームレスが叩かれ弱いことへの配慮だったかもしれない)。
そういえば番組では選手は基本「さん」付けで呼ばれていたな。身障者のスポーツ大会を取り上げた新聞記事で、さん付けで書かれているうちはスポーツ記事ではなくて三面記事と喝破した人がいたっけ。実際、社会復帰訓練の一環ではある。しかし、いつか「スポーツ大会」として認められる日が来ることを願おう(そのとき社会復帰はどこが担うんだ?)。
ところで、寄付は足りたのかな?
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