ハンセン病資料館再訪
一昨年に訪問した国立ハンセン病資料館を再訪した。
元患者らから「展示や説明文を、国の責任をあいまいにした内容に変えた」との抗議を受けていた社会福祉法人が運営から撤退したという報道(2月)や新しい学芸課長の就任を伝える3日の記事を見た影響だろう、発作的に途中下車して向かった。
今回はすべて徒歩。思ったよりも遠くない。まぁ全生園の正門から入ったせいもある。
だが、思いつきで無計画に行ったのが仇。ゆっくり見始めたら展示室2に入ってすぐのところで閉館時刻の案内。
帰りは園内の森林浴の道を通り、患者が造成し、その頂上から故郷の方向を見て涙したという「望郷の丘」(築山)に登ってみたが、木々に阻まれて外は見えなかった。これは冬にまた来よう。
帰りは正門を出て右折するつもりだった私は後ろを確認もしないで園内道路を斜めに渡りだした。
そのとき、後ろから自転車のベルが鳴り響いた。驚いて立ち止まる。たたらを踏んだ、と言えばかっこうよいが、猫のようにビクッとしたというのが正確な描写だろう。
自転車はまだだいぶ後ろだったので、そのまま渡った。
「すみませーん」と声がするので振り返った。自転車に乗った黒人男性が、にこやかに「すみませーん」と繰り返して追い抜いて行った。「驚かしてごめんね」というつもりだろう。
会釈を返したものの、ちゃんと声に出して「どういたしまして」と言えば良かったな。英語だったら、えーと you are welcomeか。
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