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2009/05/21

地方都市こそメール販売?

ビッグイシューのメール販売を取り上げたエントリーにコメントをいただいた。

私は基本的にコメントにコメントでは応答しない。誤りの指摘や価値ある情報の付加であればエントリーに反映させてお礼をするけれど、spamコメントであれば通報のうえ削除し、そうでなければ価値を認めないコメントも手つかずで残している。

そして誰が見ても愚劣なものなら晒しものにして他山の石に、叩く必要があるものは別途エントリーを建てて、というのが基本方針。とはいえ、修練中なので口汚い痛罵を並べるエントリーは自制している。それでここで取り上げるコメントがついたエントリーには、もう一つ、これは不快なコメントが付いているが、ヤブ蚊を潰すにロケット弾は使わず、で放置していた。良い機会だから片付けておこう。ビッグイシューの購入は寄付じゃねーぞ、○○○○(←お好みの四文字言葉をどうぞ)。

いかんいかん、単なる黙殺ではなく軽蔑をもって黙殺することを身につけなければ。

閑話休題。

件のエントリーは、電子メールで注文を受けて雑誌ビッグイシューを販売する「メール販売」の仕組みを紹介したもの。後日「補足」で説明したように、公式サイトの説明では不十分だという不満から執筆したものなので、公に書けることは書き尽くしている。それに対して経緯を知っていたら教えてと言われても、これ以上、何をお知りになりたいの?としか返せない。

もっともこういう場合、得てして「敵は本能寺にあり」であることが多い。

「倒れる時も前向きに」を座右の銘候補にしている身としては、良い方向へ話を進めたい。そう思いながら、とりあえず基金にメールを送り、地方の協力者と意思疎通をもっと良くすることを進言してからカップ麺に湯を注ぎ、しばし黙考。

そうだ、この人は広島でもメール販売をしたいのではないだろうか? 考えてみれば、メール販売は機会損失の三重奏が響き渡る地方都市でこそ有効な方法だ。


  1. 販売者が少ない
  2. 人口密度が低い
  3. 交通手段として自家用車がよく使われる

一人の販売者に500人の購読者が付けばアパート入居が可能になる(手取り16万円は、無保険無年金かつ税金未納であることを差し引いても、まず人並みの所得)。広島市は100万都市であり、周辺市町村を含めれば潜在購読者は多数いて、路上脱出支援力はかなりある。しかし何度も書くが雑誌ビッグイシューは路上で販売者と遭遇できなければ買えないのだ。メール販売はその隙間を埋められる。前世紀であればアクセスポイントの少ない地方都市では電子メールを使うのは大変だった。いまでは携帯電話というものがある。

また東京でやっている大掛かりなシステムは戦艦大和の観を呈している。もっと簡便なシステムも可能だと思う。

パソコンを用意できない...携帯電話を使う
顧客個人情報の管理が難しい...営業所止置きサービスを利用すれば住所を知る必要がなくなる
専従の管理者をおくのが難しい...ボランティアグループが協同で管理

もちろん細かいところは実際に即して詰めなければならない。解決する意欲のないものは障害を数限りなく枚挙するけれど、意欲と能力のあるものが臨めば解決は難しくない。東京のメール販売が安定したら(出向くのは無理としても)実現に向けた協力は可能、と表明しておこう。広島以外であっても。

あと、路上生活者=デジタルデバイド/教育からの疎外、と思い込んでいる人も多いと思うが、たしかにそういう例は多いものの、明らかに該当しない人もいるし、派遣切りのあおりを受けた人たちは(社会教育からは疎外されていてサラ金の恐ろしさを知らないなど危うさがあるけれども)携帯電話くらいはなんとか使える。この辺の変化を見落としているのではないだろうか。私が例外的存在しか知らない、という面はあるにしても。

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コメント

ビッグイシューは日本でメジャーになりつつあると思う。

いや、すでにメジャーか。

しかし、ビッグイシュー基金の意識はどうか。

いまだに、発足当時の有限会社の意識のままではあるまいか。

「冒険ではあるが社会企業として貢献する」、という意識から抜け出ていないのではないか。

本当に社会に貢献するとはどういう事か。

路上生活者に就業機会を提供するのは重要なことだ。

しかし、これだけでは不十分だ。

ホームレス問題に関心ある人々、支援してくださる人々、ビッグイシューを読みたがっている人々は大都市圏以外の日本全国の地方にもいる。

この様な状況で、販売機会を対面販売に限定していいものか。

現在のメール販売は実質的に対面販売と同じなのだ。

ビッグイシューシステムは限定された都市の活動ではないはずだ。

僕が仮に販売員だったら、現在のメール販売に意義を感じないだろう。

僕が地方にいる人間だったら、「なんだ、田舎は無視しているのか」と思うだろう。

僕が地方のボランティアだったら、「そうか、利益が見込める都会しか眼中にないんだな」と思うだろう。

ビッグイシュー基金として、これでいいのか。

ビッグイシューの自己満足で終わっていいのか。

ビッグイシューという閉鎖的な「村社会」から脱却すべきできはないのか。

日本全国でグローバルに活動してこそ社会貢献ではないのか。

僕は、このように考える

(元販売員より)

投稿: さすらい風太 | 2009/05/29 22:45

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