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2009/03/13

ボランティア考(序)

わたしはボランティアだと思われている。

実際、いくつかの団体に登録もされている(はず)。

しかし、実のところボランティアなるものには違和感を覚えている。尊敬すべきボランティアがいることは認めたうえで、乱暴にくくればやはり胡散臭い存在、だと思う。

その感覚をあるブログのコメント欄でこう書いた。

ぼくはボランティアなんてやりたくなかった。本当は...樵になりたかったんだ!

しかし、あまり理解されなかったようなので、まずその解説から。

この「樵になりたかった」はモンティパイソンのスケッチ「The Lumberjack Song」に由来する。初登場はM.ペイリン演じる理容師が「床屋になんかなりたくなかった。本当は樵になりたかった。」(Homicidal Barber)。これが大当たりだったらしく、その後いろいろなバージョンが作られた。Youtubeには正式なモンティ・パイソンチャンネルがあるけれど、今のところE.アイドルのステージ版しか公開されていない。しかも英語のみ。そこでちょこちょこと探したところ、解説したページが見つかったので、話が見えない人はそちらを読んでほしい。あとwikipediaにも一項目が割かれている。

ドイツ語版でも採用されている(吹き替えではなくオリジナルのドイツ語版)。「私の主張」というTV番組に出演したシュルツさん(ペイリン)は、シェイクスピアの作品は実は自分が書いたと主張して司会(J.クリーズ)にやり込められてしまう。収録が終わってセットが片付けられている時に再び現れて、話を蒸し返そうとするが、「帰ってくれ」と冷たくあしらわれる。そこで憤然として「僕はこんな番組に出たくはなかった」。「なんだって?」と巨漢クリーズが聞き返し、どうなるかとハラハラしていると「本当は...」。

なお、larchと聞いて笑ってしまった人は、もっと友人と付き合った方が良いと思う。

閑話休題。(現代日本の)ボランティアイメージに対する違和感は2種類。一つは「親切の押し売り(無償だから「押しつけ」か)。もう一つは「主体性放棄」。実際にそういう手合いと遭遇して不快だったというよりは、想像や伝聞が多いので、「私をそんな風に見ていたのか」と慌てないでいただきたい>周囲の人たち  (自己分析もかなり混じっているし

親切の押しつけとは、初めにボランティアである自分があって、そのために対象を漁るケース。能動的なだけ次の「没主体」よりは役に立つことが多いけれど、あくまで自分本位。

一方の「没主体」は、別名「自分探し」。言われたことをこなすだけで、「人の役に立っている自分」に酔いしれる。

どちらも自分の都合で来て、自分の都合で去っていく。また有名なところに集まり、身近にある、本当に支援が必要なところには足を向けない傾向があるようだ。

もう一つ、重要な特徴は「してやる」という態度。巧妙に擬装されているので見破りにくいが、被援助側から拒絶された時に馬脚を現しやすい。

ボランティアとは元来「志願兵」だ。国民兵(徴兵)とも傭兵とも違う。災害・動乱初期のように指揮系統が混乱している時には、自分で考えて行動するボランティアは貴重だ。極端な例をあげると、突然の侵略を受けた場合に民間人が武器を持って抵抗することは、一定の条件のもと、義勇兵(volunteer army)の一種である群民兵として国際法上も認められている。しかし正規軍(政府)が動きだすと立場は微妙になる。その指揮下に入るのが一番真っ当な選択肢であろうが、それが唯一の途とは思わない。災害時を思い出してほしいが、フットワークの軽いボランティアは腰の重い官僚機構による救援を補完する。

理想的なボランティは、自分のできること、なすべきこと、相手に必要なことを理解していて、自発的にそれを提供する。ただし、これを束ねるのは骨が折れるだろう。そもそも「一本の名刀は、同じ値段の百本の槍に勝てない」(朝倉家家訓)。つまり指示がなくても適切に働く一人の有能なボランティアよりも、言われた通りのことならこなせる百人のぼんくらの方が役に立つ(今度からこういうのをボンクランティアと呼ぼうか)。適切な指示を出せるならば。

実際のボランティアは傭兵型の方がうまくいくのではないだろうか。うまく定義はできないけれど。

(「序」と銘打ったものの、続きの掲載は未定)

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