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2008/11/28

CMSカンファレンス雑感

セッションはほとんど聞けなかったけれど、暇な時間にカタログをぱらぱらとめくったので、その感想など。

ちなみにCMSとはContents Management System、つまりウェブサイトに載せる内容(コンテンツ)を管理する仕組み。ウェブサイトがシンプルなうちは単純なファイル管理で済んだが、大規模化すると更新作業が複雑になってくる。一口で言えば、それを簡単に済ませようというシステム。

小規模なら「詳しい人」に任せておけるけど、いつまでも名人芸に頼っていると、名人がいなくなった時に困ったことになる。それに、ウェブには詳しいが業務の内容に無頓着でも困る。そもそも「自称名人」をどこまで信用できるか、という問題もある。

さらに会社や官公庁などでは公開する内容について決裁承認を受ける必要がある。それも、いつ・誰が・何を見て承認したのかの記録が必要。そういう承認フローを組み込むことが求められるようになった。

で、いろいろな製品が出ている。操作の簡便性を売りにしたものから巨大サイトの運用をアピールするものまで。わざわざ静的HTMLでの出力を強調している製品もあった。「簡単」のレベルも相手によってずいぶんと変わってくる。

基調講演で言われていたと思うが、CMSは自動車と置き換えることができる。トラックだってスポーツカーだってセダンだって軽自動車だって四輪駆動だってバスだって、みんな自動車。さらに同じ「乗用車」でも快適性を求める人と経済性を求める人とでは選ぶ車種は変わってくる(だろう)。そこを意識しないで「自動車」という言葉で会話を続けるととんでもない齟齬が生じる。

さて、パンフをいくつか見ていて目に留まったのが用語チェック機能。いわゆる機種依存文字のチェックをするのは当然(なのかな? JIS X 0213で解決したような... 音声ブラウザ利用者への配慮か)として、「不適切な語句」も検出すると言う。これが明々白々な差別語罵倒語不快語の類に限られるのか、たとえばお役所言葉も対象にするのか興味あるところ。

B2B(対業者)の会社なら、業務ページは専門用語だらけでも構わないが、たとえばIRページはそれではまずい。そういうチェックができたらウェブの日本語の品質は向上する。

あと意外にあるのは表記の不統一。それを固有名詞でやったら、これはもう誤りのレベル。世界的に名を知られた企業でもやってるんですね、これを。

ユーザーが辞書をカスタマイズできれば、理論的には各社の事情に合わせた用語チェック可能になるけれど、そもそもどんな用語の不統一があるかを把握していないと画餅に終わるでしょうね。

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