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2008/09/17

TG植物による芸術


ルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだ「光る植物」で作品を作っている滝田順の講演を聴いてきた。

初期の作品は、クロロフィルの蛍光。風景になる新陳代謝を求めて光合成にたどり着いたとか。

アルコール抽出されたクロロフィルがブラックライトで赤い蛍光を発している。

次に植物から抽出した光合成系でATPを作り、それをルシフェリン発光系に移して光らせるもの。

暗闇で目を凝らさないと見えないくらいほのかな光。このとき机上に静置したものより手に持った場合の方が明るく見えることから、部分的に遮ることで光がより強く認識されるという仮説をたてて構想したのがBioluminescence garden

ルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだコケを背景にし、手前に普通の灌木を植える。夜になってコケにルシフェリン溶液を散布すると光りだし、灌木のシルエットが浮かび上がる。(図=灌木と地=コケの明暗が逆転する黄昏時にはどう見えるのだろうか?)

これを屋上庭園でやりたいというが、TG植物を開放空間に植えるのは難しかろう。

4番目が、MRIから作り出した自分の脳の立体模型にTGコケを生やしたLight, only light

暗くすると光っているのが分かる...と言いたいところだが、実際には肉眼では確認困難らしい。上記の写真ではわからないが、ダブルコンテナで厳重に封じ込められているという(組換え施設外で展示するため)。

遺伝子組換えで光らせることに執着する理由がいまひとつ分からなかったけれど、芸術家が生化学反応を利用しようとする取り組みが面白く思えた。

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