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2008/09/28

「中国がうらやましい」

失言大臣、またすごいことを言っていたそうだ。

(空港整備が進む)中国がうらやましい」と述べた。

想像されるメンタリティからして何の驚きもないが、顔を真っ赤にして(と邪推)発言を擁護している人は、ここにも賛成なんだろうか。

いやいや、街の論評家や2厨ねらならともかく、国務大臣がこういう考えを持っているってのは、やはり相当危険だろう。いくら選挙管理暫定内閣だとは言え。

米ソ対立華やかなりし頃、日本国内では自民党と社会党が対峙していた訳だが、自民党の議員がアメリカに行くと「自由のはき違え」に憤慨し、一方ソ連に行くと「なかなか秩序だった国」と感心したらしい。考えてみればアメリカってのは、英霊が命をかけて戦った敵であり、平和憲法を“押し付け”、“国民 をダメにした”戦後教育の土台を作った張本なんですから当然ですわな。w 

日本が「世界で唯一成功した社会主義国」と言われることからも、自民党と共産党官僚の親和性はなんの不思議もない。(一方、社会党議員は「人民の敵、米帝」に行くとその自由さを賞賛し、労働者の国ソ連に行くとその杓子定規・官僚主義に憤慨したとか。)

(地元の人たちも)公のためにはある程度自分のことを犠牲にしてでも尽くす精神が必要だと日ごろ思っている

ふーん。三里塚・芝山の農民には、国策を信じて満州(当時)開拓に赴き敗戦で命からがら逃げ帰ってきた人たちがいますよね。で、また国策で北総台地に入植し、苦労に苦労を重ねて成功したところで「空港を作るから出て行け」。十分に自分を犠牲にして公に尽くしてきた人たちに向かって、なんと無礼な発言であることよ。

この辺りの苦労は、財団法人航空科学振興財団の歴史伝承委員会が開いた「空港前景 木の根・天浪の戦後開拓」で垣間見ることができる。


国土交通省・千葉県・成田市などの後援を受けて開いた「—土・くらし・空港—  「成田」40年の軌跡1966-2006」では、「事前に地元住民の意思を確認せず、合意も得ないまま進められたこの「国策」に対しての不満と憤りが爆発し、生活と権利を守る闘いになった」という表現に見られるように、国側の落ち度を認めている。

歴史伝承委員会だより(第5号)(PDF)
歴史伝承委員会だより(第6号)(PDF)

(ちなみに企画展のアンケートでは、反対派に偏向した展示という批判もあった。それくらい感情のしこりをほぐそうと努力しているのに、所管大臣が「ごね得」なんていったら水の泡。地元が怒るのも当然。)


この件に関しては千葉県の方がよっぽど賢明。(収用委が機能停止だったせいもあり)強制収用に頼らない開発に努め、かずさアカデミアパークは土地買収に反対する地権者とうまく折り合いを付けられた、とこれは県庁の人から聞きたことがある。空港と違って、敷地の形状に自由がきくという利点はあるものの、「先祖伝来の土地だから売ることはできない」という地権者に、「なら貸してください」と柔軟な対応をしたというのは見事。

買収も借り上げもできなかった土地でくびれているアカデミアパーク敷地(PDF)

航空写真で見ると農地らしい(かずさ3号公園付近)

それにしても、毎度思うことだが、どうして基本的な事実を確認しないまま、平然とでたらめを流せるのだろうか。大臣じゃなくて、ネットで大臣を擁護している人たち。あなたたちが大っ嫌いであろう中国と同じことをしようと言ってるのですよ、あの大臣は。

(「中国がうらやましい」 よもや書き換えはないとは思うが、念のため魚拓も。)

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