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2007/03/14

航海の安全を守る神の御利益を検証する


船乗りの信仰を集めた神殿があったと言う。神官が御利益を説き、その証拠として奉納物の山を指し、「航海前に安全祈願をし、無事に帰ってこられた人のお礼奉納がこれだけある」と。もし信心甲斐なく難破した船乗りが恨みの奉納をできたとしたらもっと集まるのではないか、というのが落ち。

この批判は妥当だろうか?

たしかに神官の説明は遭難した例を除外しているから証明としては不備がある。では出航前に奉納したが帰ってこられなかった例だけ補充すれば十分だろうか。

コントロール(対照)をとっていないから、やはり不完全だ。

たとえば安全祈願をした船乗りが十人いたとして、無事帰ってこられたのが三人だったとする。二倍以上の船乗りが遭難しているから御利益はないかに見える。しかし一方に祈願などしない不信心組がいて、こちらは100%遭難していたとしたらどうだろう。

もちろん前提として、その他の条件は同じ、例えば奉納組はそれだけの財力があったから船も立派というような違いはないとする。

不信心な私としては、奉納などしなければ帰還率は五割超で、かえって安全という結果が出たら面白いと思うが、それは別の話(実際問題、神頼みで油断した船乗りより、頼るは自分だけと真剣な船乗りの方が、遭難率は低いと予想される)。

いずれにせよ、より合理的と思っていた「遭難例を数える」は、単に帰還率を計算しているだけで、たいして科学的な検討ではないというのが言いたいこと。

同じようなことを他でもやっていないだろうか。

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