論述試験だった(ウェブの品質管理)
某社の面接。時間がかかるというので噂にあったSPI( synthetic personality inventory:総合適性検査)を覚悟して臨んだが、クレペリンテストみたいなのとY-G性格検査みたいのが前菜で、面接が終わると論述試験が待っていた。A4の紙2枚に問題が1行ずつ。時間は一時間程度。
●ウェブの品質管理上で起こりうる問題点とその解決策を述べよ
●ウェブプロモーションで起こりうる品質管理上の問題点と解決策を述べよ
記述式なら何とかなるが、論述式は昨春のシステム管理試験で露呈した弱点。書くべき項目は湧いて出るが、どう整理するか。
試験後のメモに後知恵を加えながら再現すればこんな感じ。エピメテウスだなぁ。とにかく書き上げるのに必死でコピーをとるのを忘れていた。落ち着いて対処できなかったって事は不合格の可能性高し? (T_T)
ウェブの品質管理上で起こりうる問題点とその解決策を述べよ
ウェブ制作上の問題はI.新規制作時とII.更新時にわけた。前者をさらに、1.制作者の環境に起因する問題、2.閲覧者の特性に基づく問題、 3.その他に分類。
1.の典型は「Windows版IEで見栄えしかチェックしない」作り方(モニターは17インチ液晶?)。だが世の中にはいろいろなブラウザがあるし、バージョンアップも行われる。小手先の技で見栄えを調整していると閲覧環境が変わった際に不具合が出かねない。モニタはデスクトップで巨大化する一方、モバイル機器の小さな液晶での閲覧も増えてきている。携帯電話ではブロードバンド前提のサイトも利用しにくい(PCサイトを閲覧できる携帯電話は増えてきている)。
解決策としては、W3Cに準拠した制作、UAの振り分け、定期的なサイト更新。
2.の実例として小さく固定された文字(高齢者や弱視者)、コントラスト弱い配色(色覚障害者)、小さいボタンや動くボタン(高齢者や肢体障害者)、説明のない専門用語や一般化していない外国語の使用(児童、高齢者、知的障害者)を列挙。
解決策としてはやはりW3Cに準拠した制作(障害者用UA開発の基準だから←書き漏らし)。そしてバリアフリー的対応ではない、ユニバーサルデザインの導入。
3.その他は思いつきの列挙。ローカルファイルの参照(実際にある)、誤字・脱字・誤変換。慣用句や敬語の誤用は「無教養」と一刀両断。また、うまく書き表せなかったが、googleなどにより単独で取り出されて閲覧される(ナビゲーションが別枠にあって役に立たないなど)。
解決策:
アップロード後のチェック。
経験者による校正。
統一フォーマット。
II.更新時に起きる問題
ファイル単独で起きる問題
修正の誤り(漏れ、過剰削除、位置誤り)。
文字コードの不一致。
Doctype宣言との不一致(新しい要素の使用)。
ファイル相互で起きる問題
デッドリンク。
どこからもリンクされない孤島ファイル。
修正漏れで旧ファイルへのリンクが残る。
共用していた画像の変更で忘れていたファイルで不具合発生。
消したファイルがgoogleキャッシュやInternetArchiveで参照される。
解決策:
リンクチェッカー。
サイト構造の論理化。
不要ファイルはすぐに削除せず、新ファイルへの誘導など内容を変えて残しておく。
ウェブプロモーションにおける品質管理上の問題点と解決策を述べよ
UAのミスマッチ。たとえば携帯電話によるアクセスが多いのにPC版しか作っていないなど。
データに基づいて事前予測を行う。開始後UAを含むアクセス解析を行う。
最終ページまで進んでもらえない。
アクセス解析で動線を追い、不自然に長く滞留するページ、戻ったり他サイトへ行ってしまうページを発見したら原因を究明する。ありがちなのは説明がわかりづらい、質問が多すぎる、内容がセンシティブなど。
また当該ページでアイ・トラッキング調査と利用者インタビューを行う。
予想を上回るアクセス。
内容が反発を招き、2ちゃんねる等で「祭り」状態になると自然発生的DDoSとなる。また意図的な攻撃も招来する。アクセス解析を継続するとともに、テクノラティなどで評判をチェックする。blogでの取り上げ方が好意的かそうでないかを解析するサービスがある。
結局、心理テストのせいか社長面接のせいか、はたまたこの論述のせいか、不採用と相成りました。悔しいので別の会社の応募の際に、日本語環境がなくても見られるFlashムービーが海外で人気を博しアクセスが予想を上回る可能性などを加えて再利用。
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