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2006/06/12

月見草は待宵草、宵待草も待宵草

ブログを手伝っている大衆割烹のブログ連動メールマガジンに、「アカシアと呼ばれている木はほとんどがニセアカシア。ちなみに宵待草は待宵草。」という蘊蓄が。

ところが原文「太宰治の冨獄百景の中で、富士には宵待草(ヨイマチグサ)が似合うとあるが、正しくは」とあったので、富士に似合うのは月見草でしょうと修正。でも、それだけでは整合性がとれないので、太宰を飛ばして竹久夢二に登場願い、主人に連絡。

すると主人から返信で「太宰が月見草と書いた植物は待宵草で」と。

よくわからないので取りあえずブログの記事を非公開にしてから調べてみると
・世に月見草と言われている多くは待宵草(オオマツヨイグサ)
・ツキミソウの花は白く、オオマツヨイグサの花は黄色(但し変異あり)、したがって富嶽百景の花はオオマツヨイグサ
・宵待草は人口に膾炙しているが、そういう植物は存在しない
・宵待草が登場する有名な例は竹久夢二「待てど くらせど 来ぬ人を 宵待草のやるせなさ」
・夢二の書き間違い説がある
・夢二の創造説もある
・夢二の書や本の序文には「待宵草」と書かれている

というわけで、こう書き換えた。


太宰治の『富嶽百景』にある「富士には月見草がよく似合ふ」の月見草とは実は待宵草(オオマツヨイグサ)と言われる(ツキミソウの花は白色)。ちなみに竹久夢二の「待てど くらせど 来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬそうな」に待草とあるのは、これも待草らしい。ただし、本人の書には待宵草とあり、いつ、またなぜ宵待草(実際には存在しない)になったのかは謎。

別に請け負い業務じゃないのだから、もらった通りの原稿を右から左に載せていれば問題はないのに、なんか血が騒ぐのよね。そうするとメンデルの法則の再発見や突然変異の発見はオオマツヨイグサを使った研究から、なんて知識も見つかる。これがたまらない。

宵待草について「いつ」「なぜ」の決め手が得られなかったのが心残り(半日未満の調査では当然か)。

ニセアカシアについてもいろいろ面白い話があったけれど割愛。

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コメント

はじめまして、京都「ふうせん堂」っともうします…

竹久夢二が「待宵草」を「宵待草」と歌にしたのには、やはり言葉の響きがあったからでしょうッ!
「待てどくらせど… 待宵草…」
っという言葉の響きでは、この詩の心が伝わらないと考え、あえて「宵待草」という言葉を創ったのだと思います。
それを我々のような凡人?が、やれ、あれは夢二が間違ったとか、正しくは「待宵草」だ、とかいうのは、才能の無さを擁護しているとしか感じられないのです。
夢二の限りない才能のヒトツの表れだと思えば、何もかもが解決すると思います。

では、また…

投稿: ふうせん堂 | 2010/06/25 18:58

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